新しい仲間を迎える歓迎会。参加者同士の間に流れる気まずい沈黙に、主催者の方が頭を悩ませるケースは意外に多いです。新入社員は孤立し、既存の社員は内輪で固まってしまう、といった光景は避けたいですよね。
この記事では、そんな歓迎会の気まずい雰囲気を打ち破り、参加者全員が「楽しかった」と思えるような、簡単で盛り上がる「自己紹介ゲーム」を厳選してご紹介します。
自己紹介ゲームを成功させる3つの原則
自己紹介ゲームを成功させるためには、やみくもに始めるのではなく、いくつかの大切な原則を理解しておくことが不可欠です。ここでは、3つの重要なポイントを解説します。
成功の9割は進行役の心構えで決まる
ゲームの進行役の最も重要な役割は、参加者全員が安心して発言できる「心理的安全性」の高い場を作ることです。
「何を言っても大丈夫だ」と感じられる雰囲気こそが、活発なコミュニケーションの土台となります。
そのためには、以下のようなポイントをおさえておく必要があります。
- ルールの明確な説明
- 自らが見本を見せる率先さ
- 時間厳守
- 全員に話を振るなどの配慮など
目的に合った正しいゲームを選ぶ
自己紹介ゲームは、その場の目的や状況に合わせて戦略的に選ぶ必要があります。
- 「新メンバーの名前を覚えたい」
- 「お互いの人柄を知りたい」
- 「チームワークを高めたい」
など、目的を明確にしましょう。
また、オンラインかオフラインか、参加人数、使える時間、用意できる備品など、具体的な状況を考慮して、その場に最も適したゲームを選ぶことが重要です。
「気まずい」雰囲気を未然に防ぐ
歓迎会で最も避けたい「気まずい」雰囲気は、参加者が過度なプレッシャーを感じることで生まれます。特に新入社員は、良い第一印象を与えたいという思いから、強いプレッシャーを感じてしまわないようにしましょう。
誰もが安心して参加でき、個人の能力を競うのではなく、全員での「共有体験」に焦点を当てたゲームを選ぶことが大切です。
歓迎会で使える自己紹介ゲーム
まずは、5人から15人程度の比較的小規模なグループにおすすめのゲームを紹介します。お互いの顔と名前、そして人柄を深く知るのに最適なゲームです。
積み木自己紹介(ネームリレー)
前の人の自己紹介の内容を記憶し、それに自分の自己紹介を重ねていく記憶力ゲームです。自然と他の人の話に真剣に耳を傾けることができ、名前と顔を覚えるのに効果的です。
連鎖が長くなるにつれて難易度が上がり、皆で協力して記憶を繋ごうとする中で、自然な連帯感が生まれます。
- 参加者で円になり、最初の人が「(お題:好きな食べ物)りんごが好きな田中です」と自己紹介します。
- 次の人は「りんごが好きな田中さんの隣の、みかんが好きな佐藤です」と、前の人を含めて自己紹介します。
- これを最後の参加者まで続けていきます。
GOOD & NEW
最近起きた「良かったこと(GOOD)」と「新しい発見(NEW)」を順番に共有するポジティブな自己紹介です。
発表内容がポジティブなことに限定されるため、場の雰囲気が一気に明るくなります。些細な喜びや発見の共有は、発表者の親しみやすさを伝え、チーム全体に一体感をもたらします。
- 参加者は順番に、最近あった「良かったこと」と「新しい発見」を30秒~1分程度で話します。
- 一人の発表が終わるごとに、全員で拍手をします。
他己紹介
参加者がペアになり、互いにインタビューを行った後、パートナーのことを皆の前で紹介するゲームです。相手の魅力を引き出すために真剣に話を聞く「傾聴力」と、分かりやすく伝える「伝達能力」が同時に養われます。
自分で自分を紹介するよりも、他者からの紹介の方が、より客観的で魅力的に伝わることが多いのも特徴です。
- 参加者で2人1組のペアを作ります。
- 3~5分程度の時間を設け、互いにインタビューをして相手の情報を引き出します。
- インタビュー終了後、グループ全体の前で、自分の言葉でパートナーを紹介します。
【オンライン歓迎会編】リモートでも盛り上がる自己紹介ゲーム
リモートワークの普及に伴い、オンラインでの歓迎会も増えました。ここでは、オンライン特有の課題を乗り越え、画面越しでも一体感を生み出すゲームをご紹介します。
まずは、ここで紹介するゲームをまとめたものをご紹介しますので、気になるゲームの詳細を確認してみてください。
ゲーム名 | 所要時間 | 推奨人数 | 必要なツール |
バーチャル背景クイズ | 15~20分 | 5~15人 | ビデオ会議ツール |
チャットで質問リレー | 5~10分 | 人数問わず | チャット機能 |
オンラインお絵描き | 15~20分 | 5~15人 | ホワイトボード機能 |
バーチャル背景クイズ
自分のバーチャル背景を、思い出の場所や趣味に関するものに設定し、他の人がその背景の意味を当てるゲームです。
視覚的に楽しめるだけでなく、その人の個性やプライベートな一面を垣間見ることができ、会話のきっかけになります。事前にテーマを告知し、準備時間を持ってもらうのが成功のコツです。
- 参加者は事前に、自己紹介のテーマとなるバーチャル背景を設定しておきます。
- 順番に一人ずつ、他のメンバーがその背景について質問し、それが何かを当てます。
- 最後に本人が答えと、それにまつわるエピソードを話します。
チャットで質問リレー
一人がチャットで簡単な質問を投げかけ、全員がそれに回答し、最後に回答した人が次の質問者となるリレー形式のゲームです。声を発する必要がないため、発言が苦手な人でも気軽に参加できるのが魅力です。
本格的な会話に移る前のウォーミングアップとして最適で、全員参加の雰囲気を作り出すのに役立ちます。
- 進行役が最初の質問(例:「今日の朝食は何でしたか?」)をチャットに投稿します。
- 参加者全員が、その質問に対する答えをチャットに書き込みます。
- 最後に回答した人が、次の質問を投げかけます。
オンラインお絵描きゲーム
会議ツールのホワイトボード機能を使い、一人がお題(趣味、好きな食べ物など)を絵だけで表現し、他の人がそれを当てるゲームです。
絵の上手い下手は関係なく、むしろマウスで描く難しさが面白い絵を生み出し、場を和ませます。笑いを通じてクリエイティブなコミュニケーションを促すことができます。
- 出題者は、お題を絵で表現します(文字は使いません)。
- 他の参加者は、分かった時点でお題が何かを回答します。
まとめ
自己紹介ゲームは、単なる時間つぶしではありません。進行役の適切な準備と配慮のもとで実施することで、歓迎会の気まずい雰囲気を解消し、新入社員が組織にスムーズに溶け込むための強力なツールとなります。
ここで紹介したゲームや質問集を参考に、ぜひ会社の歓迎会を、参加者全員が心から楽しめるイベントにしてみてくださいね!